今日はよくセミナーなどで最後にお伝えすること。
ちょっとメッセージっぽくなってしまいますが、
お付き合いいただければ嬉しいです。

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★ABAは批判を受けることも多い科学。【行動分析学で人を動かす】
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ABA(応用行動分析学)は、
実は批判されることが多い学問です。

行動を変容させることには、
非常に強力に効果を発揮しますが、
そのやり方は、心の中は考えずに、
前後の環境への介入という形を取ります。

そのためか、外から行動をコントロールしていて、
人の自由意思を尊重していない、という批判を受けるのです。

人の心、性格、気持ち、意識。

それらはとても尊いもので、
目に見えないからこそ、大事だといわれます。

ABAは、それらを否定する学問ではありません。

心を否定するのではなく、行動の原因が心にある、
という認識から、行動の原因は環境にある、
ということを主張する学問なのです。

しかし、どちらが正しいとかは、
あまり重要でないと思っています。

大事なのは、何が、その人をより良くさせるのか。

心の中を原因とするのは、とても楽で簡単なことです。

望ましい行動ができない人に対して、意識が低いからだ、といえば、
見えないがために、周りも本人も否定できず、
それが原因だという結論になります。

そして、望ましい行動をしてもらうために、
意識を高めるような教育やしつけをします。

うまくいけば「意識が高まった」で、ダメなら「まだまだ意識が低い」。

結果論でしか語られず、うまくいかない人は、
周りから「もっと意識を高くしろ」と、いわれ続け、
自分自身に対しても攻め続けることになります。

「まわりの人VS個人」の図式です。

ABAの考え方では、
行動は、環境との相互作用の中で制御されると考えます。

うまくいくのは、環境との相互作用がよい状態であり、
うまくいかないのは、それが良くない状況だから、となります。

原因は個人ではなく、環境にある。

そのように考えると、改善するためには、
個人を何とかしようという考えには
ならず、環境を何とかしようという考えになります。

「携わる人皆VS環境」の図式です。

携わる人が皆で、どうしたら望ましい行動が起きるようになるのか、
逆に、望ましくない行動が減らせるのか、それを考え、取り組むのです。

個人の内面を原因にし、それを追求していくよりも、
よほど建設的で、前向きに改善に取り組めるのではないでしょうか。

いままでのマネジメントのやり方ではうまくいかずに、悩まれている方に、
ABAマネジメントというアプローチもあることを知っていただけたら幸いです。

そして、ABAマネジメントを活用することにより、一人でも多く、
より望ましい行動ができる人が増えていけば、こんなに嬉しいことはありません

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★編集後記
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最近、イベントごとが多く、
ビデオカメラが活躍しています。

家電オタクでもありますので、
4Kカメラで撮影しているのですが、
容量が大きくて、大きくて・・・。

新たに4TBのハードディスクを2台増設。
これでまたしばらくは大丈夫ですが、
しかし、際限がないですね。