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「人」と「組織」の可能性を最大限に引き出すパフォーマンスマネジメント
「社員のパフォーマンスが伸び悩んでいる」「チームの生産性が上がらない」「管理職の指導方法にばらつきがある」――
あなたの組織では今、このような課題に直面していませんか?
先日、障害者職業総合センターの主任カウンセラーの皆様を対象に、「パフォーマンスマネジメント研修」を実施しました。
本研修では、応用行動分析学(ABA)の知見を活かし、個人の行動変容から組織全体のパフォーマンス向上に繋げるための実践的なマネジメント手法についてお伝えしました。
この記事では、その研修内容の一部をご紹介しながら、貴社が抱える「人」と「組織」の課題を解決し、持続的な成長を実現するためのヒントをお届けします。
「当たり前」を変える、行動科学に基づくアプローチ
多くの企業では、社員の「意識」や「モチベーション」に課題の原因を求めがちです。しかし、果たしてそれだけで本当に問題は解決するのでしょうか?
パフォーマンスマネジメントは、「組織の結果はすべて人間の行動の産物である」という考えがベースとなっています。
人間行動の原則や法則は不変であり、だからこそ、どんな時代や環境でも適用可能な「行動」のマネジメントにこそ価値があります。
本研修で私たちが強調したのは、まさにこの点です。
・「意識改革」の限界: 研修という非日常的な場での「意識改革」は、日々の行動変化に繋がりにくいのが現実です。重要なのは、社員の行動が左右される「普段の環境(きっかけ・結果)」をどのように工夫するかです。
・成果と行動の明確な区別: 「残業時間を減らす」「売上を向上する」といったものは「成果」であり、直接操作できるものではありません。私たちが着目すべきは、その成果を生み出す具体的な「行動」です。本研修では、「デッドマンテスト」や「ビデオカメラテスト」といった基準を用いることで、誰もが明確に理解できる「行動目標」の設定方法を伝えました。

課題別「人」のパフォーマンスを最大化する具体策
社員の行動が伴わない原因は、大きく分けて「知らない」「できない」「やらない」の3つに分類できます。貴社の社員はどのタイプに当てはまるでしょうか?
本研修では、それぞれの課題に応じた具体的な介入方法を提示しました。
1.「知らない」(情報不足)への介入:
・曖昧な指示内容を明確に言語化し、共有する「タスクの明確化」。
・具体的な行動基準とスモールゴールを設定する「目標設定」。
2.「できない」(スキル不足)への介入:
・具体的な下位行動に分解し、教示、モデリング、練習、フィードバックを繰り返す「行動スキルトレーニング(BST)」。
3.「やらない」(強化不足)への介入:
・行動に見合うポジティブな「結果」を設計し、提供する仕組みの構築。
・過去のパフォーマンス量や質に関する客観的な情報を、視覚的に分かりやすく示す「パフォーマンス・フィードバック(PF)」の実践。
まだ「根性論」に頼っていませんか?
「もっと頑張れ」「気合を入れろ」――
このような指導は、もはや時代遅れです。本研修で学んでいただいたのは、まさに「しごきも根性もいらない」、行動科学に基づいた効率的かつ効果的な人材育成・組織マネジメントです。
当法人では、組織の具体的な課題に寄り添い、行動科学の視点から最適なソリューションを提案しています。
・風通しの良い職場環境を構築するための相互強化の仕組みづくり
・チームメンバーが組織目標を意識し、自律的に業務を進めるための指導方法
・形骸化しがちな面談を、日々の小さな行動変化に注目した効果的なフィードバックへ変革
・マネジメント層の行動変容を促し、組織全体の好ましい変化を加速させる
これらの取り組みは、すべて「行動科学」の視点から解決したものです。
そのための研修や講座、メールマガジンなどを提供しています。
社員一人ひとりのパフォーマンスを最大化し、組織全体の生産性を向上させたい方は、ぜひご覧ください。