組織行動マネジメントセミナーを開催しました

先日、一般の管理者や経営者向けに、組織行動マネジメントのセミナーを開催しました(講師:八重樫)。

始めに「行動科学に基づいたマネジメント」の全体像を伝え、その後はストーリー形式で各STEPを紹介しました。

机上の空論で終わることなく、実際に講師が実践したマネジメントのケースまで、データ付きで紹介するという充実した内容でした。

組織行動マネジメントとは何か

今回のセミナータイトルである”組織行動マネジメント”は、ABA(応用行動分析学)という行動科学をベースにしています。

マネジメントというと、経営学や産業・組織心理学がメジャーどころだと思います。

経営学や産業・組織心理学は、「企業・組織経営に関わる物事がどうしたらよくなるか」というテーマについて、理論を構築したり、相関関係(2つの物事の関係性)をみたりします。そして、不特定多数の集団を対象に調査し、平均値や合計値の向上を目指すことが多いです。

そんな中、ABAをベースとしている組織行動マネジメントでは、理論の構築ではなく実際の問題解決に取り組み、適切な行動やパフォーマンスの向上を行います。そして、個人差を重視してパフォーマンスを追いかけ、各個人の継続的な行動改善を目指します。

「組織的成果は各個人の行動の集積である」を前提に、徹底的に人の行動へ焦点を当て、どういう状況や結果が生じれば行動してくれるのか分析し、介入していきます。

直接的に組織へ介入して問題を扱い、具体的な行動変容を行うのが組織行動マネジメントの特徴です。

参照:Bucklin et al. (2000). Industrial-Organizational Psychologyand Organizational Behavior Management. Journal of Organizational BehaviorManagement, 20:2, 27-75.

参照:Dickinson, McGee & Austin (2005). An Objective Comparison of Applied BehaviorAnalysis and Organizational BehaviorManagement Research. journal of Organizational Behavior Management, 25:1, 35-72.

組織行動マネジメントの希少性

組織行動マネジメントは主に欧米の企業組織で実践されていますが、日本ではまだ有名ではありません。

日本のウェブサイトを調べてみても、組織行動マネジメントについて詳しく記載されているものは見つかりません。
※「組織や行動をマネジメントする」という一般用語での書籍や解説サイトは沢山出てきますが、ABAという行動科学に基づいた”組織行動マネジメント”は出て来ません。

日本で有名ではないということは、組織行動マネジメントには効果がないのでしょうか?

そんなことはありません。

実際に海外の取り組みでは、スタッフのパフォーマンス向上、リーダー育成、安全管理、組織システムの分析、職能分析、消費者の行動改善などの分野で大きな成果を挙げています。

まだ日本では希少ですが、非常に実践的なマネジメントです。

次回開催のご案内

組織行動マネジメントについて興味を持たれた方は、お問い合わせいただければと思います。

次回セミナーは、4/27(木)14時からオンラインで開催します。

初めての方でも、安心してご参加いただけますので、この機会にぜひご検討ください。

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